彼氏は年下副総長

でも、緋英君には手作り料理を食べて貰いたい。

それが、緋英君にとって、穏やかな時間になるかは疑問だけど、余裕を持った表情で接すれば、それなりに時間は流れるだろう。

シーンと静まり返った朝日に染まるリビング内を見渡した。

ソファには赤、白、青のストライプの大きなリボンが背もたれに置かれている。

昨日、同期の三人組みから渡されたものだ。

こんなリボンをどこから仕入れたのだろう。

『このリボンを素肌に巻きつけて、甘いフランス菓子をどうぞって言っちゃえ』

アリサが嬉しそうにハシャイデそう言っていた。

あの三人組みはこう言う話題が大好きらしい。

『結果は後日みんなに報告すること』

なんか、軍隊みたいな口調で言われた。

『初めてだって言うのよ。これ、意外と男子にはポイント高いらしいから。それで、相手が面倒くさそうな顔をすれば、蹴飛ばしておやり』

今流行りの『お姉タレント』並みのアドバイスまで受けた。

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