彼氏は年下副総長
緋英君との出会い

あの頃の私は緋英君に、告白などできなくて毎日、物思いにふけってたっけ。

そんなある日、炎天下の体育祭の日、貧血で倒れた私を緋英君が保健室に運んでくれて……

そこで言っちゃったんだ。

高校生最後の思い出に抱いてくれって……

今思えばなんてこと言っちゃったんだって思うけど、当時の私はそれほど緋英君への思いに追い詰められていたんだ。

あの時の緋英君の言葉は今でも覚えてるな。

『俺、スゲー悪い男かもよ。沙耶香先輩の裸を写真に撮ってばら撒くような男かも知れないよ。それでもいいの?』

見た目の麗しさからは考えられない言葉に

『それは困る』って言っちゃったんだ。
< 8 / 20 >

この作品をシェア

pagetop