日々是淡々と‥
「斉藤さん、これもお願い!」
後ろから呼びかけられて
『はっ』
として我にかえった亜由美は
キーボードの手を止めた。
「斉藤さんってばぁ。」
『まただよ(怒)!』
「えっ?何ですか?」
わざと呆けて亜由美は返事をした。
総務係長の吉田だ。
39歳の妻子持ち、調子はいいが、
御託ばかり並べてまるで
仕事ができない。
「斉藤さ~ん、お願いしますよ。
この間の備品管理表も
素晴らしかったからさぁ。
やっぱり、斉藤さんのスキルって
大したものだよね。
スーパー派遣さんだよ。」
『嫌味か‥。』
内心むっとしながらも、笑顔で
パソコンから目を上げた。
「なんですかぁ~?そんな風に
言ってもダメですよ。」
「お願い!明日の朝までに、
出金表の新しいアイデア出して
ほしいのよ。」
「はっ?」
有無を言わせず、亜由美の机の上に
資料を置くと、耳元で
「頼むよ!お願い。娘のお誕生日
でさぁ‥。ねっ!」
『ふざけんなよぉ(怒)お前の娘は
年に何回誕生日が来るんだよって!
バカにしやがって!』
そう思ったが、今更ここでキレても
仕方ない。
「あらあら、優しいパパですことぉ~。
新しいアイデアって言われても、
私にわかる範囲でしか
きませんからね。」
「ありがと♪」
『死ね!』
「はぁ‥。」
どうして、『ノー!』と一言強く
突っぱねてやることができない
のだろうか‥。
バカ吉田のために残業したところで、
自分には残業手当が少し
つくだけである。
大した評価などされやしない。
『いっつも、こうだよ‥
情けないわ‥。』
だからといって、誰かに
言いつけることもできず、
亜由美は再びため息を
つきながらパソコンに
向かっていた。
後ろから呼びかけられて
『はっ』
として我にかえった亜由美は
キーボードの手を止めた。
「斉藤さんってばぁ。」
『まただよ(怒)!』
「えっ?何ですか?」
わざと呆けて亜由美は返事をした。
総務係長の吉田だ。
39歳の妻子持ち、調子はいいが、
御託ばかり並べてまるで
仕事ができない。
「斉藤さ~ん、お願いしますよ。
この間の備品管理表も
素晴らしかったからさぁ。
やっぱり、斉藤さんのスキルって
大したものだよね。
スーパー派遣さんだよ。」
『嫌味か‥。』
内心むっとしながらも、笑顔で
パソコンから目を上げた。
「なんですかぁ~?そんな風に
言ってもダメですよ。」
「お願い!明日の朝までに、
出金表の新しいアイデア出して
ほしいのよ。」
「はっ?」
有無を言わせず、亜由美の机の上に
資料を置くと、耳元で
「頼むよ!お願い。娘のお誕生日
でさぁ‥。ねっ!」
『ふざけんなよぉ(怒)お前の娘は
年に何回誕生日が来るんだよって!
バカにしやがって!』
そう思ったが、今更ここでキレても
仕方ない。
「あらあら、優しいパパですことぉ~。
新しいアイデアって言われても、
私にわかる範囲でしか
きませんからね。」
「ありがと♪」
『死ね!』
「はぁ‥。」
どうして、『ノー!』と一言強く
突っぱねてやることができない
のだろうか‥。
バカ吉田のために残業したところで、
自分には残業手当が少し
つくだけである。
大した評価などされやしない。
『いっつも、こうだよ‥
情けないわ‥。』
だからといって、誰かに
言いつけることもできず、
亜由美は再びため息を
つきながらパソコンに
向かっていた。