日々是淡々と‥
無意識にぎゅっと手に握っていた
携帯を持ち替えると急いで
亜由美に返信を打った。
『もちろん、大歓迎!
二人の都合におまかせでいいからね。
さっきまでオバタリアン
しておりました。(古ッ!)。
朝からずっーとワイドショーを
見て無駄な一日を過ごしちゃった
よ~ん。反省(泣)』
送信し終わると、典子はテレビの隣に
あるオーディオセットに近づき大好きな
ボサノバの音楽CDを取り出してセットした。
ボサノバを聞くとなぜか自然と
気持ちが落ち着く。
雨は当分やみそうにない。
まだ3時過ぎだというのに薄暗い。
優しく流れてくるボサノバを聞きながら、
典子はキッチンに立って大きなため息を
一つつくと、おもむろに料理を始めた。