新 抱かない男の見分け方


①……拒む女


【事例1】
元々セックスの大切さに気づいていないうえ、 パートナーがセックス下手で、ますますセックスを拒む女に。

「普段からイチャイチャするわけでもないのに、ベッドの中でだけ無言で胸とアソコを触られても、どう反応していいのかわかりません。濡れてはくるけれど、痛いだけで、まったく気持ちよくないし。そのうちよくなるのかもと我慢していたけど、夫の自己満足につきあわされてると感じるようになりました。そもそもセックスは子どもをつくるためのもので、すでに3人の子どもをもった私たちがすべきではないと思うんです。今では、自分があえぎ声を出している場面を想像するだけで、吐き気すらします。セックスってそんなに大切ですか? 私には理解できません」

◆考察◆
 男性側のテクニック不足を感じさせます。そのために、セックスの最中も冷めた状態で「彼につきあわされてる」と感じているのでしょう。これではセックスの大切さに気づくのは難しいです。
 でも、この例はダンナ様だけが悪いのではありません。“セックスは子どもをつくるためのもの”として、彼にされるがまま。愛撫が気持ちいいポイントをはずしていたり、無言のセックスがイヤだと思っていても伝えていないのでは、ダンナ様も改善のしようがありません。
 ダンナ様はセックスを大切に考えているようにも見受けられますが、このままではお互い進展がないまま没交渉。永遠にセックスがない夫婦となります。


【事例2】
セックスは嫌いじゃないし、拒む理由もない。でも、なぜか彼とセックスする気にならない。

「彼のことはすごく好き。とても優しいし男らしいし、一緒にいて安心できる。でも同棲して3年も経つからか、彼とセックスする気が起きないんです。つきあい始めは頻繁にしていたんですが、今はトキメキがないっていうか……。彼は私とセックスしたいと言うのですが、私があまり乗り気じゃないから、彼から誘ってくる回数も減ってきました。私自身、セックスが嫌いっていうわけじゃないから、実は時々、ほかの人とセックスしちゃってるんです。ほかの人だと、キスも愛撫も新鮮じゃないですか。『次はどんなことしてくれるんだろう?』って。でも、彼とはしたい気分にならないんです。経済力があってイケメン、家事もしてくれるし、申し分ない相手なんですけどね。ただトキメキがないのが、すごくつまらなく思えて……。このままだとトキメキほしさに浮気を繰りかえしちゃうんじゃないかって思うんです」

◆考察◆
 おそらく、この女性は“めくるめく快感セックス”を体験したことがないのだと推測されます。快感は様々な要因が重なり生まれ出るものなのですが、そもそも女性の身体がいまひとつ開花していないのでしょう。
 これを解決するためには、ひとりエッチをして自分の“感じる部分”を追求したり、訓練したり、イメージトレーニングをしたりして、ベッドでの女力を上げなくてはなりません。
 彼がヘタっぴというのはよくあることなので、女性側が「ここが気持ちいい」と、か弱いふりをしながらも誘導して、彼のテクニック上達へ導きましょう。“めくるめく快感セックス”にまで到達すれば、「乗り気じゃない」なんて言葉は出てこなくなります。何度でもしたくなることでしょう。彼のせいだけではないのです。2人の努力にかかっています。


【事例3】
セックスが面倒になって断っているうちに、 相手の気持ちも冷めてしまった。

「妻に『セックスするより寝てるほうが幸せ』と断られ、さらに『あなたの誘い方が下手なのよ』となじられ、もうこれ以上、妻を誘う気にはなれません。幸い外に彼女ができたので、妻とはセックスレス更新中です」

◆考察◆
 ときには男性からこんなお便りをいただきます。奥様にとっては何気なく口にした一言かもしれません。でもこうやって客観的に見ると、どれほどひどい言葉かおわかりいただけると思います。
 出産直後の新米ママは、ホルモンの関係や、赤ちゃんの世話による心身の疲れ、また出産時にできる傷の痛みなどから、あまりセックスをしたくなりません。育児世界と性の世界は対局にあります。神聖な育児の真っ最中にそんなこと……と思ってしまいがち。そしてそのまま、セックスが面倒くさいものになってしまう女性もいます。「あなたがやりたがるから、しょうがなくつきあってあげてるのよ」そんなオーラをプンプン匂わせてセックスしたって、楽しいはずはありません。次第にダンナ様から誘われることがなくなり、ハッと気づくと10年間セックスレス。
 奥様は自分が夫にとったひどい行動をすっかり忘れ、「久しぶりにセックスしたいわ。でもどうしてダンナは誘ってこないのかしら」なんて思いはじめますが、もう手遅れなのです。



 これらの事例でもわかるように、拒む女というのは、本来ならば“抱いてくれる男”を“抱かない男”に変えてしまいます。しかも男性の心には拒絶された気持ちが残ります。そんな気持ちを抱えたままラブラブな関係を続けようとしても、すれ違ってうまくいかないでしょう。
 自分は“拒む女”かもしれないと思ったあなた。放っておいてはいけません。自分の心の中をよく観察してください。彼とセックスしたくないのはなぜ? 彼とのセックスで少しでも嫌なことがあったならば、それをうまく伝えて解決しましょう。
 また、長く一緒にいることで刺激がなくなり、飽きてしまうというのもあります。それは当然といえば当然のこと。だからこそ、そこであきらめてはいけません。
 飽きないためには、セックスにいろいろ工夫をしてみるか、あるいは、セックスを刺激としてとらえるのではなく、心のよりどころとしてとらえることです。
ただ、後者は急にそうしようとしてもムリなもの。まずは、言葉がけ、キスの仕方、愛撫の方法、セックスの体位や場所など、セックスに対して思いつくかぎり工夫してみましょう。ふたりで工夫して楽しんでいくうちに、信頼関係が深まって、よりどころとなるようなセックスに発展していくでしょう。
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