目と目を合わせて






二人で暫く見つめあっていると、なんだか変な感じがしてきた。


…なんだ、私たち、こんなにも長く見つめあえるようになったんじゃない…



私はふふっと笑った。

だって、ずっと正面で向かい合って両手繋いでるって、端から見るときっと変。


まだ真っ赤な彼に私も頬を赤らめて、
「私も、雪斗のこと、大好きだよ!!」



と言った。





二人の距離は、見つめあえる長さ。



この時間が、私たちの一年が空回りじゃなかったことを教えてくれる。





今度は、どちらからともなく、目と目を合わせてこう言った。



「「好きだよ」」




((どうしても、もう一度伝えたくなったんだ…))









『目と目を合わせて』


end



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