目と目を合わせて
告白したのは私から。
高校一年のときで、クラスも部活も同じ。
本当に喋らないし、女子が苦手ですって、明らかにわかる感じ。
はじめて話したのは、本入部したその日の帰り。
電車の駅が同じで、二人だけで話した。
返しは殆ど「え、はい」とか「そうだね」とか、そんな感じだったけど。
アニメの話になったとたん、趣味が噛み合って会話が弾み、すごく嬉しかったことを覚えている(笑)
それから何となく、雪斗を目が勝手に追いかけるようになって。
雪斗のふわふわの明るい茶色をした髪とか
背が高いところとか
きゅんっとなるような仕草を見せるところとか
全部全部、大好きになっていた。
だから、夏休みの部活の帰り、私は雪斗に告白した。
「私、雪斗のことが好きだから。」
さらっと、口をついて出たような告白。
「…ありがと、嬉しい。」
それが彼の答えだった。