ほわいと*Canvas
私が成宮さんと榎本さんの話に
ついていけずキョトンとしていると、
いつの間にか私の隣にいた人に
話しかけられた。
「翔、ムキになりすぎー。
恭哉のそれ、いつものことじゃん?
あ、俺は三石 涼介。よろしくね」
少し赤みがかった茶髪を無造作に
ヘアピンでまとめている三石さんは、
人懐こそうな笑顔で私を見ていた。
(なんだか、猫ちゃんに似てるかも……)
そう思うと、思わず頬がゆるんでいた。
「こちらこそ、よろしくお願いします」