君さえいれば、何もいらない
中学3年の秋。
進路最終決定の時期、私は悩んでた。
でも、悩むなんてことはいらない。
だって、
「渚、○○高だよね?」
「ああ」
彼氏である渚は、すごく頭がよくて、県内でもトップを争う県立高校を第一志望としている。
そんな彼に合わせて行こうとしているのだが、生憎私にはそんな学力がない。
だからと言って、『私に合わせて』なんてことは言えなくて。
でも私は彼と一緒に学校に行きたい。
だから、
「そっか、わかった」
頑張るの。
君がいなければ、私の世界は真っ暗。
輝きを失うから。