君さえいれば、何もいらない
「…私、やっぱり渚と同じ学校に行きたい!」
私がそう言えば、やっぱり渚は浮かない顔をして、
「…けど…」
『無理じゃないか?』
そんな表情で、私を見ていた。
そんなことは、わかっている。
わかってるんだ。
でも、
「無理かもしれない。ううん、今からじゃ、到底間に合わないと思う。けど最後まで、頑張ってみたいの!」
何かを、してみたい。
努力を、してみたいんだ。
君と一緒に居たいから。
君さえいれば、何もいらない。
その考えは、今でも変わってない。
でも。