最近、風紀がみだれてます (エピソード☆ゼロ)
ショートボブの女が駆け寄ってきて「おー! ふたりとも合格したんだね。入学おめでとう」って声をかけてくれた。
「覚えてくれてたんすか?」
コータがうれしそうにショートボブに話しかける。
その場でコータと彼女は立ち話を始めた。
オレはなんとなく手持ち無沙汰になって、チラッと結衣の方を見る。
すると目があって。
結衣がにっこり微笑んでくれた。
「なんか飲む?」
すぐ側にある自販機を指さす。
「入学祝いにおごるよ?」
年上ぶってるのか、そんなことを言う。
なんかカッコ悪い気もしたけど、今、オレ、財布持ってなかったし。
このまま、ただ突っ立ってんのもなんだしな……とか思って、おごってもらうことにした。
「じゃ、カフェオレ」
「はーい」