SET
「次、共通種目短距離から行くぞ」


わたしは祈るような気持ちで先生の次に発せられる言葉を待った。


「200M代表高瀬唯、高瀬涼風」

「「はい」」


願いが通じた。

練習頑張ったかいがあった。

お姉ちゃんと同じ土俵に立てる。

先輩たちを差し置いてと思われるかもしれない。

でも、ここは譲れないんだ。

憧れの人と戦うことができる舞台をそうやすやすと渡す人なんていないでしょ?




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