SET
「お姉ちゃん!!」


わたしは応援席に戻ろうとしているお姉ちゃんを呼び止めた。


「涼風……」

「お姉ちゃん、今日はわたし負けちゃったけど、次は絶対に負けないから。3年後、今度は高校の大会になっちゃうけど、その時は覚悟しといてよね!」


わたしは溢れそうになる涙をぐっとこらえて、そうお姉ちゃんに宣言した。


「うん……待ってる。負けない私のままで涼風のこと待ってるから」


真剣な眼差しでそう約束してくれた後、今度はいつもの優しいお姉ちゃんの表情で「おつかれさま」と微笑んでくれた。


わたしは一気に緊張の糸が切れ、ライバルでもあるお姉ちゃんの前で涙を零してしまった。




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