ごめんなさいねぇ

「え、じゃあさ、結婚しないの？暁生君と･･･。」

夏子に負けず酒豪の知美はのんびり質問しながらがんがん酒をお代わりしている。

「あーーーー、そこなんだよ。自分でもわからないの。
しなくちゃいけないなら暁生でもいいような気もするけど、
出来ればしたくない！」

「え？なんでしたくないの？だらしないから？」

「それもあるんだけどさ、う～ん、親戚を増やしたくない。」

「親戚ねえ～･･･。」

「親も増やしたくない！苗字も変えたくない！毎日誰かと暮らすのが怖い！」

「親も嫌なの？」

「そりゃ嫌だよぉ～、自分の親でさえ信用出来ないのにどうやってよその親を受け入れるんだよ？」

「よその親ってさ、彼の親じゃん！」

「どうでもいいよ、親が嫌なんだよ、すぐに子供を利用しようとするじゃん！」

「え？そうぉ？お母さんっていると助かるじゃん！」

「ねえ、普通はお母さんっていると助かるの？」

「私はね、特に父親と離婚してるしさ、お兄ちゃんはあてにならないし、お母さんがいてくれて有難いんだけど。」

「なるほどねぇ～。」

世の中の親子関係と、夏子のそれとは違うものなのか？

だからこんなにわけのわからない性格なのだろうか？

ま、今更誰を恨んでも仕方ないけど。。。