16歳。ー10年越しの約束ー
「…このブランド…」
小雪はそう言ってビックリした顔をして俺をじっと見上げた。
今日、瞬さんの店を出た後にウィンドウショッピングしてたときに
「このネックレス可愛いね!」
と、ガラス越しに見つめていたものを
小雪がトイレに行ってる時に買っていたのだ。値段がそこまで高くなかったのが救いだ。
「…2人でこうして会うのは最後になるかもだからな。」
俺の一言に小雪は固まったような顔をした。