16歳。ー10年越しの約束ー
教室に入ると
「龍!おっはー!」
そうやって陽気にタカシが話しかけてきた。
タカシは数少ない小学生からの友人だ。
高校入学の時は壮太は隣のクラスになったが、俺とタカシは同じクラスになった。
水泳部で、夏に焼けた肌は今でも黒い。
特にイケメンでもないが、その爽やかさで結構人気者だ。
「…おめーはいつでも爽やかオーラだしまくってんな。」
俺はさっきまでのイライラもその爽やかなオーラに少しほだされ、呆れながら席に座った。