もっと傷つけばいい
今度は…
あたしは目を開けた。

「おはよう、ちゃんと眠れたかい?」

おはよう?

ソウの言葉に枕元のデジタル時計に視線を向けると、8時を少し回ったところだった。

ちなみに朝ではなく、夜のだ。

何か…ソウに聞くことがあったような気がする。

「ナギ?」

ソウがあたしの名前を呼んだのと同時に、グーッとあたしのお腹が鳴った。

ううっ…。

思わずお腹を押さえたあたしにソウはクスクスと笑うと、
「ご飯を食べに行こうか?」

あたしに向かって手を差し出した。
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