もっと傷つけばいい
9月の終わりだと言うのに、まだまだ残暑が厳しかった。
待ちあわせ場所の駅前は、人が多かった。
当たり前だ、休日なんだから。
空いていた木陰を見つけると、あたしは息を吐いた。
スマートフォンをいじりながら、ソウがくるのを待っていた。
その時だった。
「――夏子?」
その声に、あたしの手からスマートフォンが落としそうになった。
――何で…?
予想外の出来事に固まっていたら、
「やっぱり、夏子だ!
あたしのことわかる?
お姉ちゃんだよ?」
彼女が、あたしの顔を覗き込んできた。
待ちあわせ場所の駅前は、人が多かった。
当たり前だ、休日なんだから。
空いていた木陰を見つけると、あたしは息を吐いた。
スマートフォンをいじりながら、ソウがくるのを待っていた。
その時だった。
「――夏子?」
その声に、あたしの手からスマートフォンが落としそうになった。
――何で…?
予想外の出来事に固まっていたら、
「やっぱり、夏子だ!
あたしのことわかる?
お姉ちゃんだよ?」
彼女が、あたしの顔を覗き込んできた。