もっと傷つけばいい
でも、
「どうするの?」
そう聞いたあたしに、ソウは視線を向けてきた。
「とりあえず、“いない”と言うことにすればいいんだろ?」
ソウが言った。
「いないって…」
訳がわからないと言うように呟いたあたしに、
「今ここにいるのはナギ、君だ。
前の君は、もうこの世に“いない”」
言い聞かせるようにソウは言った。
そうだ。
あたしの名前は“ナギ”こと、“渚”なのだ。
あたしは首を縦に振ってうなずいた。
その翌日、I県のとある山中で白骨化した遺体が見つかった。
「どうするの?」
そう聞いたあたしに、ソウは視線を向けてきた。
「とりあえず、“いない”と言うことにすればいいんだろ?」
ソウが言った。
「いないって…」
訳がわからないと言うように呟いたあたしに、
「今ここにいるのはナギ、君だ。
前の君は、もうこの世に“いない”」
言い聞かせるようにソウは言った。
そうだ。
あたしの名前は“ナギ”こと、“渚”なのだ。
あたしは首を縦に振ってうなずいた。
その翌日、I県のとある山中で白骨化した遺体が見つかった。