もっと傷つけばいい
「――んっ…」

ソウの指がそこに入っている違和感に耐えていたら、
「――あっ…」

彼の指が前後に動いた。

「初めてだから、この程度ね?

ナギに無理はさせられないから」

あたしの顔を覗き込んできたと思ったら、ソウが言った。

「――んっ…ふっ…」

動かされる指は違和感…と、少しの甘い快感を与えてきた。

躰が少しずつ敏感になって行くのが、自分でもよくわかった。

「――ソ、ウ…」

彼を呼んだその声は震えていた。
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