僕等のSTORY
「大丈夫??」

そういって、河合先輩は女の子に近づいた。

「お兄ちゃん、ありがとう!」
「…いいよ。」
「お姉ちゃんも!!」
「いえいえ…怖かったね!!」
「うん。…美月、がんばったぁ!」

そういって、アタシにも抱きついてきた。
カワエーーーーって思って、ニヤけたアタシを見て、また佐藤先輩が笑う。
恥ずかし――――――!!!б(//x//)

「美月っていうの?アタシ、伊月っていうの!!」
「美月と似てるねぇ…あはははっ」
「ね!!(笑)」

笑顔も可愛いし…
妹、欲し――――ぃ♡╰(*゚x゚​*)╯

「君…イツキっていうの?!加美山?」

今度は、河合先輩が…聞いてきた。

「え…あ、そうですけど。」
「1年のとき、隼也(シュンヤ)と…」
「……」
「伊月…?」
「あれ?違った?…野村、隼也…」

アレ?って顔して、聞いてくる。佐藤先輩。

覚えてるに決まってるじゃないですか…。
忘れるわけないよ。
そっか、先輩、友達か…。
そう、元カレ。野村 隼也。
アタシ、加美山 伊月の…元カレ。
大好きだった、彼氏。
優しかった、彼氏。
面白かった、彼氏。

でも、もうその人はいない。

アタシの前から、突然いなくなった、彼氏。

その人の名前が…

忘れたかった人の名前が…

河合先輩だけには、知らないでほしかった…。
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