【完】ダンデライオン
おばあちゃんは、部屋に置いてあったティーポットを使って私に紅茶を入れてくれた。
おにぎりと紅茶は、合うのか合わないのか…。
でも、紅茶はとてもおいしかった。
おばあちゃんは、自分の分の紅茶もティーカップに注いでいたけど。
思い出したように手を止めた。
「そういえば……たんぽぽちゃんには大まかな説明しかしないで、雪の国に行ってもらったけど…マグノアに教えてもらった?」
「うん!怒りながらもちゃんと教えてくれた」
おばあちゃんは、ふふっと笑った。
「マグノアは面倒見が良いからね。任せて良いかなと思って任せちゃったわ。…あぁ、あとエルノには会えたのかしら?」
「うん。最初はパットが門を開けてくれなかったけど、エルノが国の中に入れてくれたんだ!」
「そう……じゃあ、エルノとマグノアの話の違和感…みたいものを、感じた?」
質問しながらも、おばあちゃんのその顔は、答えを確信しているものだった。
その顔を見て、私も確信する。
「…やっぱり、おばあちゃんは知ってるんでしょ?魔法の、解き方以外を。」