【完】ダンデライオン







おばあちゃんは、ニコッと笑った。





「もしかしたら、マグノアも…私には言えないことがあるかもしれないから。」





「……うん。」






おばあちゃんは、紅茶を飲もうとティーカップを手にとった。
また紅茶が冷えているのに気が付いたみたいで、魔法であたため直していた。





「この部屋。雪の国と繋がってるから冷気ですぐ冷えるー!」とか文句を言ってる。



…それは仕方ないと思うんだけど。






「あ。そういえば…」





大事なことを、おばあちゃんに聞くのを忘れてた。





「あのさ……マグノアと、どんな関係なの?」







そう、私はそれが一番聞きたかった。



だって、ニンゲンとオオカミだし…お互いに理解しあっているみたいだけど。どういう関係性なのかが分からない。






「関係って……んー…」





おばあちゃんは、困ったように笑って紅茶をすすった。






「…友達って感じかな?マグノアが昔、国の中に住んでたって話は聞いてる?」






「うん。」






その話はマグノアと森でしたばかり。
ちゃんと覚えてる。





「その後、やらかして森にオオカミ族全員が追い出されてね〜」





今、この人もやらかしたって言った…思考回路は同じか……。

マグノアが、私とおばあちゃんが似てるっていうのも仕方ないのかもしれないな…。






「私が初めて会った場所は、森の中だったな……マグノアは言葉を話せるじゃない?」






「う…うん。」






「だから仲良くなったの。」






「…はぁ……?」







マグノアが言葉を話せることと、仲良くなったこととの関連性が……いまいち分からない…。





おばあちゃんはキョトンとしている。
いや…その顔も可愛らしいんだけど……。








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