【完】ダンデライオン
私は意味分かんないって顔をしてしまってたみたい。
私の様子を見ておばあちゃんは驚いていた。
「ええっ、たんぽぽちゃん分かんないの!?」
「今の説明じゃ分かんないよ…」
それからおばあちゃんは、何故か身振り手振りもまじえて、一生懸命に詳しく説明をしてくれた。
それによると……おばあちゃんの家から雪の国に行くためには森を通らなくてはいけない。
私も通ったあの道だよね。
…最早、道と言えるような道はなかったけど。
とにかく!
昔、おばあちゃんが雪の国に行こうと森を歩いていた時に、数匹のオオカミたちに出会った。
その時の一匹が、マグノアだったらしい。
おばあちゃんはオオカミたちを魔法で撃退できるし、そんなに危機感は持っていなかったみたい。
そして、マグノアが言葉を話せることを知り、マグノアが以前は国の中に住んでいたことまでを聞いた。
おばあちゃんも自らのことを全てを告白して、おばあちゃんがいなかった頃の雪の国のことを、色々と教えてもらっていた。
そして、時間をかけて仲良くなっていって、今は友達。
………みたいな感じらしい。
「…どう考えても、これくらいの説明がないと分からないんですけど…」
明らかに説明不足のおばあちゃんをジロッと見ると、えへへ…みたいな顔をまたしている。
私はそれを見て、脱力した。