【完】ダンデライオン





「はぁー……」




なんかもう、力抜けるなぁ。


どこまで真剣なのか、いまいち分からない。





私を見ながら、おばあちゃんはクスッと笑った。


そして、また口を開いた。



「でもね、私にとっては信頼のおける友達であることは確かよ。」




「えっ……」




やっぱり、おばあちゃんはマグノアのことを信じてるんだな…。




「たんぽぽちゃんに、夜に出発してもらったのもマグノアと森で出会う可能性を考えたものなの。オオカミは夜行性だし。マグノアと会えれば、後は任せて大丈夫だしねー」





なんか、ずいぶんな言い分だけど……その言葉だけでもおばあちゃんがマグノアを信じているのが伝わる。




マグノアも、私が着ていたローブからおばあちゃんの匂いを嗅ぎ取った後は、ちゃんと雪の国まで連れていってくれた。




この二人には、しっかりとした信頼関係がある。
…ということは、やっぱりマグノアは嘘をついたりはしていない、ってことか……







< 120 / 286 >

この作品をシェア

pagetop