【完】ダンデライオン
おばあちゃんはふと、「あぁそうだ…」と何かを思い出したようだった。
「そういえば…私、さっき確信はないけれど、魔法を解く手がかりを見つけたかもしれないって話をしたわよね。」
「えっ…?あ、あぁ…うん。」
そういえば、マグノアと3人で話してた時に…そんなことを言ってたな。
「実際のところ…本当に解除できるのか分からないの。でも、それはとても大きな可能性…」
おばあちゃんは、とても神妙な面持ちだった。
無言の時間が流れ、お互いに紅茶を口に含んだ。
「…………」
「………?」
おばあちゃんは、目を閉じていた。
段々と、しゃべらないおばあちゃんに不安が募ってきた。
まさか……寝てない、よね??
不安になって、私から質問を投げかけてみる。
「あの……その可能性って…?」
少しうつむいているものの、おばあちゃんの閉じられた目が、そっと開いたのが見えた。
……何だ、起きてるんじゃん。
「それは、」
おばあちゃんは、私の目を真剣に見つめた。
「……あなたよ。」