【完】ダンデライオン
魔法と真実
「ん……」
目が覚めた時には、驚くほどスッキリとしていた。
ベッドから起き上がると、白いレースのカーテンから空の色が見える。
キレイなオレンジ。
外は夕方みたいだった。
まだまだセミはうるさく鳴いていたけど、爆睡してたみたいだった。
「……よく寝たな…」
ベッドから降りようとしたら、足のハンパない痛みがする。
「あいたー……」
普段、あんまり歩かないからか、昨日森の中を延々と歩いたのが筋肉痛になってたみたい。
結構痛い…。
何とか、部屋のドアに手をかけて、廊下へ出た。
おばあちゃんは、どこにいるのかな……下の階まで降りるのは面倒だな…。
「あら、たんぽぽちゃん!起きたの?」
おばあちゃんは自分の部屋にいたらしく、部屋を出たタイミングで私に気付いたみたい。
声をかけてきた。
「おはよう!」
「……おはよ、ってゆうか夕方なんじゃ…」
「細かいことは気にしないの〜」
おばあちゃんは変わらずニコニコしてる。