【完】ダンデライオン





突然、何もない空間だったところからガチャッという音がした。


ドア自体は見えないけど、ドアの形をした縦長の長方形に見える景色が変わった。





その長方形のドア型分だけ、おばあちゃんの部屋が見えていた。




そして、おばあちゃんがヒョコッと顔を覗かせる。




「たんぽぽちゃん?……あら。」




 おばあちゃんは、私に気付いて話しかけてきた。


そして、マグノアを見て驚いたように「あら。」と声をあげた。




そして、おばあちゃんはニヤッと笑った。




「やっぱり、あなたが連れてきてくれたのね……ありがとう」




『さすが…あなたの孫だ。一筋縄ではいかない。』




マグノアは、なんかグッタリしてた。
おばあちゃんは、それを見ながらニヤニヤしている。



きっと、色々分かりあっている関係なんだろうというのが見ていて伝わる。




「まぁー本当の孫ではないんだけどねー。……私と似てるでしょ?」




『…本当にな。』




「………」




……なんか、分かりあってる感の強い雰囲気の二人に、ついていけません。



しかも、マグノアも私とおばあちゃんが似てるって…。

本当に、どこが似てるんだろう?






< 94 / 286 >

この作品をシェア

pagetop