【完】ダンデライオン
突然、何もない空間だったところからガチャッという音がした。
ドア自体は見えないけど、ドアの形をした縦長の長方形に見える景色が変わった。
その長方形のドア型分だけ、おばあちゃんの部屋が見えていた。
そして、おばあちゃんがヒョコッと顔を覗かせる。
「たんぽぽちゃん?……あら。」
おばあちゃんは、私に気付いて話しかけてきた。
そして、マグノアを見て驚いたように「あら。」と声をあげた。
そして、おばあちゃんはニヤッと笑った。
「やっぱり、あなたが連れてきてくれたのね……ありがとう」
『さすが…あなたの孫だ。一筋縄ではいかない。』
マグノアは、なんかグッタリしてた。
おばあちゃんは、それを見ながらニヤニヤしている。
きっと、色々分かりあっている関係なんだろうというのが見ていて伝わる。
「まぁー本当の孫ではないんだけどねー。……私と似てるでしょ?」
『…本当にな。』
「………」
……なんか、分かりあってる感の強い雰囲気の二人に、ついていけません。
しかも、マグノアも私とおばあちゃんが似てるって…。
本当に、どこが似てるんだろう?