夢への道は恋の花道?
響はミチルの手をひっぱって寝室に入るとすぐにダブルベッドにミチルを押し倒した。
「いやっ、いきなり何やって・・・やめて!やめ・・・うぐっ」
響がミチルを抱きしめて何度もキスをしたが、しばらくしてミチルは体の動きを止めてしまった。
「ミチル?」
「ちゃんと生きてます・・・。だから、あの・・・抵抗しないから、優しくして。」
「あ・・・お茶も出さずに焦りすぎました。
でも、そのご好意無駄にしたくありません。
お茶はシャワーをいっしょに使った後で。
優しくするのリクエストはなんとか努力してみますが、毎日その努力は出来かねます。たぶん・・・」
「もう・・・そこだけ自信ないなんてひどいわ。ああっ・・・」
結局、ミチルの前にお茶が出てきたのは寮の門限をとっくに過ぎた時間だった。
「ねぇ・・・もう外泊扱いになっちゃったわ。」
「心配いりません。ミチルがちょっと休憩してるときに連絡しておきました。
それと、明後日には寮を出ることもお願いしておきましたから。」
「さすが優秀な執事さんですこと・・・。
まちがえた。優秀な旦那様だわ。」
「はい、無断外泊なんてさせません。
もちろん、朝は予定通り登校していただきますよ。」
「いいの?学校優先にしても?」
「もちろん。送迎しましょうか・・・と言いたいところですが、ミチルが私の耳元で何度も『ヒビキ』って呼んでくれたので、バス通学でお願いします。」
「その方がいいわ、だって噂のカフェのオーナーがいきなり学校に来ちゃったら、大騒ぎになって先生に私が叱られちゃうもの。」
「う~ん・・・朝からずっといっしょに居たいんですよ。
しかし、送迎は毎日だと執事の仕事になってしまうし、夫という役職は妻のために仕事に出ないとって名前を呼ばれて考えてしまいました。」
「へんなの。『ひびき~』って呼ばれると夫モードになるの?
ひびき、ヒビキィ~、ひ~くん、ひ~ちゃん、なんてね。あははは。」
「もういいです。今日はとっても疲れました。
お先に・・・あっ、戸締りだけみててください、もう私は疲れて・・・眠くて・・・。」
(あらあら、寝てるというかのびちゃったかしら。
まぁ、私に気付いてから興奮しっぱなしだったものね。
いっぱい心配してくれてたのがすごくうれしかったわ。
明日からどうなるんだろ・・・学校で大騒ぎにならなきゃいいけど。
はぁ・・・戸締りみて寝ようっと。)
翌朝、ミチルが起きると家の鍵と朝食とメモがテーブルの上に置いてあった。
『カフェは朝が早いので先に出かけます。
寮にもどるときに携帯に電話してください。
すぐに、手続きと引っ越しを手伝いますから。』
「え~と・・・お泊りセットなんて持ってきてなかったわ。
どうしよう、いったん寮へもどらないとダメね。」
そういいながら洗面所へ行ってみると、ミチルのいつも使っている化粧品すべてが置いてあった。
(ほんっと・・・自信家ね。すべて私が住むのが前提ってわけね。
でも、悪い気がしない。
私の愛用品ばかりだもの・・・これは別の女のだ!って難グセ1つつけようがないわ。・・・うれしい。)
ミチルは自分のクローゼットに置いてあった服に着替えて学校へ行った。
服も数着用意されていたことにうれしさを感じたミチルだったが・・・
「なんか私の趣味じゃないわ・・・。
すっごくお嬢様っぽいんだもの。
ドレスは場違いだから、ワンピースにするしかなかったんだけど、これは動きづらいわ。
社長令嬢じゃないんだから。もう・・・。」
登校してから、友達や先生からも驚かれる始末でミチルはつい嘆きをつぶやいてしまったのだった。
「それじゃ、こうすれば動きやすいはずだよ。」
「きゃああああああーーーーーー!何すんのよ、あんたぁ!!」
同じ教室にいた金髪の青年があっという間にミチルのワンピースのスカート部分を切りとってしまった。
「こうやってワイヤー部分を抜き取って・・・ほら、これで軽くなったんじゃないか?」
「あ・・・ほんとだ。軽くて動きやすい。」
「裏側からレースかテープをくっつけて、ほつれないようにとめていけばカジュアルでもいけるだろ。」
「ありがとう。いきなりだったからびっくりしちゃったけど、あなたすごいいいセンスしてるのね。
私は、ミチル。ミチル・ヒダ・・・じゃなくってミチル・カシワギ。
よろしくね。」
「僕はマウグル。マウグル・シャーランド。
先祖代々、洋服屋を営んでいて、僕は跡取り息子なんだ。」
「シャーランドってもしかして、ブランド品も押しのけるってマニアさんたちが話題にしてたホームメイドなお店の?」
「うん、うちはひとりひとりのお客様のご希望によってデザインから始めていくんだ。
職人のこだわりというか、ビジネスには適してない性格で続いているというか、既製服を工場でいっぱいつくって大量販売なんてやってないんだ。
でもね、うちの服はお客さんが宝物のように長く持っていてくれている人が多くてね、それがうれしいんだ。
オークションとか古着の店に出ているのは持ち主が亡くなった場合が多いね。」
「へぇ、そんなにみんな大切にしてもらってるのね。
私もそういうお店でウェディングドレスを作ってもらいたいなぁ。
なんてね・・・。えへへ。
お金もないのに何いってんの!だわね。」
「お金がない?・・・・・・!!」
「いやっ、いきなり何やって・・・やめて!やめ・・・うぐっ」
響がミチルを抱きしめて何度もキスをしたが、しばらくしてミチルは体の動きを止めてしまった。
「ミチル?」
「ちゃんと生きてます・・・。だから、あの・・・抵抗しないから、優しくして。」
「あ・・・お茶も出さずに焦りすぎました。
でも、そのご好意無駄にしたくありません。
お茶はシャワーをいっしょに使った後で。
優しくするのリクエストはなんとか努力してみますが、毎日その努力は出来かねます。たぶん・・・」
「もう・・・そこだけ自信ないなんてひどいわ。ああっ・・・」
結局、ミチルの前にお茶が出てきたのは寮の門限をとっくに過ぎた時間だった。
「ねぇ・・・もう外泊扱いになっちゃったわ。」
「心配いりません。ミチルがちょっと休憩してるときに連絡しておきました。
それと、明後日には寮を出ることもお願いしておきましたから。」
「さすが優秀な執事さんですこと・・・。
まちがえた。優秀な旦那様だわ。」
「はい、無断外泊なんてさせません。
もちろん、朝は予定通り登校していただきますよ。」
「いいの?学校優先にしても?」
「もちろん。送迎しましょうか・・・と言いたいところですが、ミチルが私の耳元で何度も『ヒビキ』って呼んでくれたので、バス通学でお願いします。」
「その方がいいわ、だって噂のカフェのオーナーがいきなり学校に来ちゃったら、大騒ぎになって先生に私が叱られちゃうもの。」
「う~ん・・・朝からずっといっしょに居たいんですよ。
しかし、送迎は毎日だと執事の仕事になってしまうし、夫という役職は妻のために仕事に出ないとって名前を呼ばれて考えてしまいました。」
「へんなの。『ひびき~』って呼ばれると夫モードになるの?
ひびき、ヒビキィ~、ひ~くん、ひ~ちゃん、なんてね。あははは。」
「もういいです。今日はとっても疲れました。
お先に・・・あっ、戸締りだけみててください、もう私は疲れて・・・眠くて・・・。」
(あらあら、寝てるというかのびちゃったかしら。
まぁ、私に気付いてから興奮しっぱなしだったものね。
いっぱい心配してくれてたのがすごくうれしかったわ。
明日からどうなるんだろ・・・学校で大騒ぎにならなきゃいいけど。
はぁ・・・戸締りみて寝ようっと。)
翌朝、ミチルが起きると家の鍵と朝食とメモがテーブルの上に置いてあった。
『カフェは朝が早いので先に出かけます。
寮にもどるときに携帯に電話してください。
すぐに、手続きと引っ越しを手伝いますから。』
「え~と・・・お泊りセットなんて持ってきてなかったわ。
どうしよう、いったん寮へもどらないとダメね。」
そういいながら洗面所へ行ってみると、ミチルのいつも使っている化粧品すべてが置いてあった。
(ほんっと・・・自信家ね。すべて私が住むのが前提ってわけね。
でも、悪い気がしない。
私の愛用品ばかりだもの・・・これは別の女のだ!って難グセ1つつけようがないわ。・・・うれしい。)
ミチルは自分のクローゼットに置いてあった服に着替えて学校へ行った。
服も数着用意されていたことにうれしさを感じたミチルだったが・・・
「なんか私の趣味じゃないわ・・・。
すっごくお嬢様っぽいんだもの。
ドレスは場違いだから、ワンピースにするしかなかったんだけど、これは動きづらいわ。
社長令嬢じゃないんだから。もう・・・。」
登校してから、友達や先生からも驚かれる始末でミチルはつい嘆きをつぶやいてしまったのだった。
「それじゃ、こうすれば動きやすいはずだよ。」
「きゃああああああーーーーーー!何すんのよ、あんたぁ!!」
同じ教室にいた金髪の青年があっという間にミチルのワンピースのスカート部分を切りとってしまった。
「こうやってワイヤー部分を抜き取って・・・ほら、これで軽くなったんじゃないか?」
「あ・・・ほんとだ。軽くて動きやすい。」
「裏側からレースかテープをくっつけて、ほつれないようにとめていけばカジュアルでもいけるだろ。」
「ありがとう。いきなりだったからびっくりしちゃったけど、あなたすごいいいセンスしてるのね。
私は、ミチル。ミチル・ヒダ・・・じゃなくってミチル・カシワギ。
よろしくね。」
「僕はマウグル。マウグル・シャーランド。
先祖代々、洋服屋を営んでいて、僕は跡取り息子なんだ。」
「シャーランドってもしかして、ブランド品も押しのけるってマニアさんたちが話題にしてたホームメイドなお店の?」
「うん、うちはひとりひとりのお客様のご希望によってデザインから始めていくんだ。
職人のこだわりというか、ビジネスには適してない性格で続いているというか、既製服を工場でいっぱいつくって大量販売なんてやってないんだ。
でもね、うちの服はお客さんが宝物のように長く持っていてくれている人が多くてね、それがうれしいんだ。
オークションとか古着の店に出ているのは持ち主が亡くなった場合が多いね。」
「へぇ、そんなにみんな大切にしてもらってるのね。
私もそういうお店でウェディングドレスを作ってもらいたいなぁ。
なんてね・・・。えへへ。
お金もないのに何いってんの!だわね。」
「お金がない?・・・・・・!!」