夢への道は恋の花道?
夫への秘密
マウグルの実家が経営する支店の倉庫へと案内されたミチルだったが、布地が山積みにされているだけで、ひとりもスタッフの出入りがないのに不安をおぼえた。
「ねぇ、他の従業員さんってここにいないの?」
「うん。きっと気をきかせてくれたのかもね。」
「えっ?お店の人は私がここに来てることを知らないの?
ここに入るまでも誰にも会わなかったわ。」
「ただのお人よしさんかと思ってたけど、頭はさほど悪くないんだね。
新婚で周りからちやほやされて、浮かれてる君にちょっとだけ意地悪をしてあげたくなっただけさ。」
「ええっ・・・な・・・ちょ、ちょっと何!!!うう、う~~やめ・・・うっ」
ミチルはマウグルに気絶させられ、目覚めてみると全裸にシーツを巻かれた状態になっていた。
そこにマウグルの姿はなく、たくさんの写真とメッセージが残っていた。
「ご苦労様でした。
けっこういい写真を撮らせてもらえたので、お礼にシルクの写真入れにもなるポーチをお付けしています。
その写真を響が見たらどう思うだろうね。
心配しなくても悪いようにはしないよ。僕は君が気に入ってるんだから。
ただ、これを送り付けられたくなかったら、僕の指示に従って行動してくれればいいだけさ。
学校では普通に勉強できるし、君の夢はかなうよ。
言うことをきいてくれていればね。」
ミチルが着ていた服もきちんとたたんで置いてある。
とくに、体をいたずらされたわけでもない。
(写真だけとられた?どういうことなの・・・なぜこんなことするの?)
そして倉庫を出ようとするとまたメッセージの書いた紙が置いてある。
「夜の夫婦生活は僕がいいというまで禁止だよ。僕にはみんなわかるようにしてるからね・・・。
もしも、破ったら、写真を響の手に入るようにするからね。」
(何なの?家の中のことがわかるようなことしてる?盗聴器とかかしら?)
ミチルは倉庫から飛び出すと、すぐに家にもどって寝室のあちこちを調べてみた。
しかし、盗聴器らしいものは見つからなかった。
そして、夜になって響が帰宅した。
「あれ、夕飯全部用意してくれたんですか?」
「だってぇ、響さん仕事してるんだから、あたりまえじゃない。
2人分くらい手間じゃないわ。
実家だともっとたくさんだもん。」
「そうでしたね。ときどき黒焦げだったりして、とてもにぎやかな食事でした。」
「もぉ!!!ひどぉ~~い。私の作るゴハンがそんなにひどいと思ってたのね!」
「いや、冗談ですって・・・。許せる失敗があってみんな言いたいことを言い合える素敵な食卓は、最高だってことです。
うらやましかったから、私はこうやって君を追いかけてきたんじゃないですか。」
「あ・・・はは、妙に優しいなぁ。なんて。」
「さっさとすませて、やることやらないと!ねっ」
「そ、それは・・・。」
(どうしよう。写真きっと送り付けられる。
でも正直にいったら、響さんどうするかしら。
私を軽蔑する?マウグルを殺しにいくかも・・・そんなのダメ)
それから、ミチルが恐れている時間がきてしまって。
「あ、あのね、ちょっと今夜はお腹の具合が悪くて・・・ごめんなさい。
やっぱり私が料理したらまずいみたい。ほんとにごめんなさい。」
「そうですか・・・まぁ、無理はよくない。
私が料理したときには、つきあってもらいますからね。
つらいなら早く寝なさい。おやすみ」
響の優しい言葉にミチルは明日からどういう口実を作ったらいいのか悩んで眠れなかった。
(きっと明日は響さんが料理するってきかないわね・・・どうしよう。
いっしょに居る限り、拒み続けるなんてできないし。
逃げたところで、きっと居所は知られてしまうし、そしたら、写真のことやマウグルのことを知られちゃう。
夜だけなんとかすれば、学校では何も制限がないんだもの卒業できるわ。)
そして、翌日はミチルはお針子の友達の家でパーティーだと嘘をついて帰宅後すぐに眠った。
その翌日からデザイン合宿だと言って、隣村のビジネスホテルに4泊して、とうとう帰宅するのさえ、怖くなっていた。
そんな様子にマウグルはミチルに自分の家に来るように命じてきた。
「そんな・・・こと・・・。」
「ねぇ、他の従業員さんってここにいないの?」
「うん。きっと気をきかせてくれたのかもね。」
「えっ?お店の人は私がここに来てることを知らないの?
ここに入るまでも誰にも会わなかったわ。」
「ただのお人よしさんかと思ってたけど、頭はさほど悪くないんだね。
新婚で周りからちやほやされて、浮かれてる君にちょっとだけ意地悪をしてあげたくなっただけさ。」
「ええっ・・・な・・・ちょ、ちょっと何!!!うう、う~~やめ・・・うっ」
ミチルはマウグルに気絶させられ、目覚めてみると全裸にシーツを巻かれた状態になっていた。
そこにマウグルの姿はなく、たくさんの写真とメッセージが残っていた。
「ご苦労様でした。
けっこういい写真を撮らせてもらえたので、お礼にシルクの写真入れにもなるポーチをお付けしています。
その写真を響が見たらどう思うだろうね。
心配しなくても悪いようにはしないよ。僕は君が気に入ってるんだから。
ただ、これを送り付けられたくなかったら、僕の指示に従って行動してくれればいいだけさ。
学校では普通に勉強できるし、君の夢はかなうよ。
言うことをきいてくれていればね。」
ミチルが着ていた服もきちんとたたんで置いてある。
とくに、体をいたずらされたわけでもない。
(写真だけとられた?どういうことなの・・・なぜこんなことするの?)
そして倉庫を出ようとするとまたメッセージの書いた紙が置いてある。
「夜の夫婦生活は僕がいいというまで禁止だよ。僕にはみんなわかるようにしてるからね・・・。
もしも、破ったら、写真を響の手に入るようにするからね。」
(何なの?家の中のことがわかるようなことしてる?盗聴器とかかしら?)
ミチルは倉庫から飛び出すと、すぐに家にもどって寝室のあちこちを調べてみた。
しかし、盗聴器らしいものは見つからなかった。
そして、夜になって響が帰宅した。
「あれ、夕飯全部用意してくれたんですか?」
「だってぇ、響さん仕事してるんだから、あたりまえじゃない。
2人分くらい手間じゃないわ。
実家だともっとたくさんだもん。」
「そうでしたね。ときどき黒焦げだったりして、とてもにぎやかな食事でした。」
「もぉ!!!ひどぉ~~い。私の作るゴハンがそんなにひどいと思ってたのね!」
「いや、冗談ですって・・・。許せる失敗があってみんな言いたいことを言い合える素敵な食卓は、最高だってことです。
うらやましかったから、私はこうやって君を追いかけてきたんじゃないですか。」
「あ・・・はは、妙に優しいなぁ。なんて。」
「さっさとすませて、やることやらないと!ねっ」
「そ、それは・・・。」
(どうしよう。写真きっと送り付けられる。
でも正直にいったら、響さんどうするかしら。
私を軽蔑する?マウグルを殺しにいくかも・・・そんなのダメ)
それから、ミチルが恐れている時間がきてしまって。
「あ、あのね、ちょっと今夜はお腹の具合が悪くて・・・ごめんなさい。
やっぱり私が料理したらまずいみたい。ほんとにごめんなさい。」
「そうですか・・・まぁ、無理はよくない。
私が料理したときには、つきあってもらいますからね。
つらいなら早く寝なさい。おやすみ」
響の優しい言葉にミチルは明日からどういう口実を作ったらいいのか悩んで眠れなかった。
(きっと明日は響さんが料理するってきかないわね・・・どうしよう。
いっしょに居る限り、拒み続けるなんてできないし。
逃げたところで、きっと居所は知られてしまうし、そしたら、写真のことやマウグルのことを知られちゃう。
夜だけなんとかすれば、学校では何も制限がないんだもの卒業できるわ。)
そして、翌日はミチルはお針子の友達の家でパーティーだと嘘をついて帰宅後すぐに眠った。
その翌日からデザイン合宿だと言って、隣村のビジネスホテルに4泊して、とうとう帰宅するのさえ、怖くなっていた。
そんな様子にマウグルはミチルに自分の家に来るように命じてきた。
「そんな・・・こと・・・。」