初恋はイケメンヤンキー
「あっ。もうこんな時間か」



「へっ?あ、本当だ。帰らなきゃ」



時計を見るともう7時過ぎ。



お姉ちゃんのこと話し過ぎたのかな?



「ん、送ってく」



水沢くんは微笑みながらそう言って、立ち上がった。



あたしもベッドから下りて、少し身だしなみを整え、バッグを持つ。



一緒に階段を下りていくと、水沢くんのお母さんに会った。



「あら、彼女?」



水沢くんのお母さんの透き通った第一声が、はっきりと廊下に響く。



か、彼女?!?!



あたしが?!



そんなふうに見えるんだぁ///



なんか、うれしいな。



「そんなんじゃねーし///」



何故か照れながら答えた水沢くん。



「あっ。日野千夏です!おじゃましてます」



あたしは慌てて水沢くんの言葉のあとに、あいさつした。



ペコッと頭を下げて。



ちゃ、ちゃんとできたかな?



水沢くんの家族の人だもん。



変な子だと思われたくない。
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