初恋はイケメンヤンキー

「あははっ。そんなかしこまらないでよ～。私はこいつの母親やってる、京子(キョウコ)。よろしくね」



「はい！」



水沢くんのお母さん、京子さんのパワフルなあいさつに少し戸惑いながらも、笑顔で返事をした。



きっといいお母さんなんだろうな。



雰囲気から伝わってくる。



おとなしめのあたしのお母さんとは正反対に、とても賑やかな人だと思った。



晴海さんは京子さんに似たんだろうな。



あたしがそんなことを考えていると、京子さんがパチンッと両手を合わせた。



「そうだ！千夏ちゃんっ」



「はい」



いきなり名前を呼ばれて、ドキッとしながら答える。



京子さんは満面の笑みであたしを見ていた。



横では水沢くんが顔を歪ませて突っ立っている。



えっと…この表情の差は何？



「夕飯、一緒に食べない？」