初恋はイケメンヤンキー
「あ、洗い物終わった?」



すぐに笑顔で返す母さん。



相当日野のことが気に入ったんだろう。



そんな母親に日野も笑顔で返事をする。



「はい」



「ありがとー!」



「ちょっ、おい!なんで母さんまで姉ちゃんと同じことすんだよ!」



母さんはソファーから身を乗り出して、日野にギュッと抱きついていた。



なんでうちの女どもはすぐに人に抱きつくんだ?



しかもなんていうか、こう、日野みたいな品が欠片もねぇ!



母さんを日野から引き剥がして、日野にもソファーに座るように言う。



するとチョコンとオレの隣に座った。



あー、なんか小動物みてぇ。



近くで見る日野はすごく華奢で、小さくて、守ってやりたい…いや、オレが守りたいと思った。
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