初恋はイケメンヤンキー
「なんとか言えよ!ブス!」



「きゃっ…」



「きゃって…んな声出しても無駄だよ!」



あたしの胸ぐらを掴んでいるギャルが手を勢いよく引いた。



うそ…。



ぶたれる…!



逃げなきゃ!



でも、何この人、力強っ…。



ーパシンッ



「っ〜…!!!」



「千夏!?早く千夏を離しなさいよ!」



「うっせーよ!」



那智ちゃん…。



ダメ…那智ちゃんもぶたれちゃう。



ダメ…。



そう言いたいけど、頬がじんじんして、痛くて言えない。



「ちょっと黙れや、ブス」



…。



甲高い声の中に1つ、とても低い声が響いた。
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