初恋はイケメンヤンキー
「は?日野が大丈夫になるまでいるし」



んな上目遣いで言われたら、もっと一緒にいたくなるじゃねーかよ!



コイツ、ホントに何も考えずにこーゆーことしてるのか?



ほかのヤツにも?



〜っ!!!



だー!



モヤモヤする〜!



オレ、どんだけ日野のこと好きになってんだよ。



ーパチッ



うおおおおお。



今、日野と目が合った!



何気なくチラッて見たら…。



日野もオレのこと見てたとか?



いやいや。



たまたまだよな。



「ふふっ」



ん?



「今日だけで水沢くんとすっごく仲良くなった気分」



ードキッ



「そ、そうか?」



うわぁ、今の笑顔はサイコーに可愛かった!



どこまでオレを惚れさせたら気が済むんだよー。



「水沢くん、ありがとう」



「えっ。オレ、礼言われることなんもしてねーけど」



「ううん。あたしが立てないのに気づいてくれた。こうやって保健室まで連れてきてくれて、一緒にいてくれる」



ちょ、んなことふつーじゃねーのか?



はー、バカみてぇ。



好きな女の扱いって知らねぇうちに特別になってんだな。



前はどうだったんだろう…。



オレは、こんなふうにアイツに接していたのか?



アイツはこんなオレといて幸せだったのか?



オレと付き合わなければ、今頃アイツは…。



「水沢くん?」



ーはっ



「ん?」



「大丈夫?なにか思いつめてるみたいだったけど…」



「あ、あぁ。なんでもない」



「そう?」



「おう」



「そっか。ならよかった」
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