初恋はイケメンヤンキー
〜千夏said〜
よかった〜。



暗記カード喜んでくれた。



不安だったんだよね。



図々しいって思われちゃうかもって。



「日野」



「えっ?!は、はい」



び、ビックリしたぁ。



いきなり名前呼ぶから。



「お前って絵うまかったんだな」



へ?



「そこに注目しちゃったか…」



「いやぁ、意外だったからさー。つい」



そう言って、水沢くんは肩をすくめた。



うぅ、可愛い。



いつもは真逆のことばっかりするから、余計にそう思っちゃう。



「そういえば、意外って。あたしが絵下手くそだと思ってたってこと?!」



「悪りぃ」



「…否定しないんだ」



「えぇ、あ、ちがっ」



「あははっ。ごめん、水沢くんの反応が面白かったからちょっと意地悪しちゃった」



「なんだそれー」



さっきの焦りなんかすぐに無くなって、水沢くんはムッとした。



ホント、なんでこんなにクルクル顔が変わるんだろう?



面白いなぁ。



ううん。



一緒にいて、楽しいな。
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