初恋はイケメンヤンキー
『補習は?』



「んー、まだわかんねぇ」



『まだ結果出てないの?!』



「うん」



『なんだぁ。あたしまで緊張して損したー』



ぷっ。



日野が緊張してどーすんだよ。



「別にオレは緊張してなかったんだけど?」



『えー!じゃあ、あたしだけ?!』



「おー」



『うぅ…恥ずかしい…』



「ははっ」



絶対顔真っ赤だな。



「なぁ、日野」



『は、はい〜』



「今、顔真っ赤だろ」



『ちょ、なんでわかるの?!』



「オレは日野のことならなんでもわかるんですー」



あ…。



これって告白になってねぇよな?



思わず口から出たけど。



『…え、えと』



あちゃー、困らせちまった。



「冗談だよ」



『じ、冗談?!』



「そ、冗談」



『もー、焦ったじゃない。水沢くんのバカ!』



日野はそう言いながら、ふふっと笑った。



「ははっ。じゃ、また明日な」



『う、うん。ばいばい』



「ばいばい」



…。



日野ってあんな声高かったっけ?
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