初恋はイケメンヤンキー
〜千夏said〜
「ふー。緊張したぁ」



あたしはスマホをベッドに置いて、ゴロンと寝転がった。



知らない番号だったから、ちょっと迷ったけど、取ってよかった〜。



頬に手を当ててみる。



まだ熱いや。



水沢くんがいきなりあんなこと言うから…。



もー。



…にしても、水沢くんってあんなに声低かったっけ?



電話だからなのかな?



…また、水沢くんと電話で話したいな…。



顔が見えないぶんドキドキするけど、周りを気にしないで話せる。



それより、補習、大丈夫だよね…?



水沢くんもけっこうできたって言ってたし。



結果が気になるけど、今日じゃなくてよかった。



次こそは誰が来ても待ってるんだ。



那智ちゃんには悪いことするけど…。



この補習のことが終わったら、協力するから。



だから、それまではこの想いを閉じ込めずにいることを許してください。
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