初恋はイケメンヤンキー
コイツ、誰の前で もこんな感じなのかな?



…モヤモヤする。



……ん?



あいつら、見覚えがある。



オレは前方で立ち止まっているヤツらが目に入った。



ざっと10人くらいか?



チームは…碧虎(アオトラ)?!



なんであいつらがここにいるんだよ!



碧虎は華龍のライバルチーム。



大人数で1人ずつ他のチームのヤツらを潰していく、卑怯者の集まりだ。



今度はここらのヤンキーたちを潰すつもりか。



最近は女を連れ込んでは襲ってるらしい。



やっかいなヤツに会ったな。



今、日野がオレといるのが見つかったら、あいつらは日野をターゲットにするだろう。



それだけは避けねぇと。



日野には指1本触れさせるわけにはいかねぇ。



「日野」



オレはなるべく声を潜めた。



「こっち来て」



日野はキョトンとしていた。



日野はこういうのには関わりはないから。



オレは日野をすぐ近くの路地に連れ込んだ。



「日野、いいか?ここから家まで走れ」



「え、なんで?」



日野は訳がわかってないから、いきなりこんなこと言われても困るのはわかってる。



でも、早くここから日野を逃がさねぇと。
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