初恋はイケメンヤンキー

…水沢くんの拳は……傷だらけだった…。



「何が？」



なのになんともないように振る舞う水沢くん。



あんなに傷だらけで気にならないの？



「手…傷だらけじゃん」



「あぁ、これ？いつものことだから」



…そんなこと言ったって…。



「水沢くん、早く座って。手当てするから」



あたしが隣を指差すと、素直に座ってくれた。



カバンから消毒液とティッシュ、絆創膏を取り出す。



「手、貸して？」



「いいよ。慣れてるから。いつもこのままほっとくし」



「ダメだよ！…お願い、今回だけは手当てさせて…心配なの…」



お願い…。



いくらケガをしているのが手でも、水沢くんが心配なの…。