初恋はイケメンヤンキー
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学校に着いて、教室まで猛ダッシュしていくと、水沢くんが驚いてこっちを見ていた。



「せ、セーフ?!」



あたしが焦りながら聞くと、水沢くんは戸惑いながらも返事をしてくれた。



「…よ、よかったぁ。遅刻したかとおもったぁ」



フラフラしながら水沢くんの隣に座る。



…いや、机に倒れこむ。



つ、疲れたぁ。



こんなに全速力で走ったのなんて久しぶりで…。



苦しい。



あたしがそんなにも疲れた様子だったのか、水沢くんが「大丈夫か?…」と聞いてきた。



「うん」



一応返事はしたけど、あと5分で落ち着くかどうか、微妙だ…。



…あ、そーだ。



お弁当、今のうちに渡しちゃおっ。



あたしはカバンから水沢くんのお弁当を出して渡した。



ークシャ…



……へ?



すると、水沢くんはあたしの頭を撫でてくれた。



「サンキュー」



そう言って微笑んでくれる。



ーきゅんっ



どうしよう…。



…あたし、告白して水沢くんのこと諦められないかも…。



補習終了まで…あと3日…。
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