初恋はイケメンヤンキー
『もしもし。あのさ、日野』



水沢くんの声だ。



って、当たり前か。



「どうしたの?」



『……』







急に黙りこんじゃった水沢くん。



どうしたんだろ?



「水沢くん?」



『…あのさ、その〜、実は〜…』



ーーーーー



すごく申し訳なさそうにしながら、水沢くんはワケを話してくれた。



なんか、水沢くんのお姉さんがあたしに会いたいらしい。



水沢くんのお姉さんかぁ。



どんな人なのかな?



きっと美人さんなんだろうな〜。



会うのが楽しみ!



『〜ってことなんだけど…明日、オレん家遊びに来てくんねぇ?』



「…え」



…お、オレん家?



それって、水沢くんの家に行くってことだよね?!



どっ、どうしよう?!



『ごめん。やっぱイヤだよな。場所変えてもらう』



「ううん!行きたい!水沢くんの家!」



…あ。



は、はずかし〜!



水沢くんの家に行けるのが嬉しくて、つい大きな声で言っちゃった…。



水沢くん、引いたよね?



『ははっ!りょーかい。じゃ、明日10時くらいに家まで迎えに行くな』



「う、うん!」



『じゃーな』



「うん。また明日」
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