初恋はイケメンヤンキー
〜圭斗said〜
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オレは今、日野を迎えに行っている途中だ。



き、緊張する!



服とかいつも通りだけど、いいのか?



…てか、本当に日野、迷惑とか思ってないよな?



不安ばかりが募って、心が折れそうだ…。



「あ、」



そんなことを考えてるうちに、とうとう日野の家の前に着いてしまった。



インターホンを押す指が少しだけ震えていた。



なんかオレ、女々しくなってねぇか?!



危ねぇ危ねぇ。



女々しくなんてなってたまるか!



少し気合いを入れると、いつものオレに戻れた気がした。



ーガチャ…



オレが変なことをしていると、日野が出てきた。



「はよ」



自然と笑顔になる。



「おはよっ。水沢くん」



「っ!///」



ぴょこっと玄関から出てきた日野は可愛すぎて、一瞬オレの思考を止めた。



…やばい。



ぜってー部屋で2人きりになることだけは避けねば!



オレの理性がふっとんじまう!



「水沢くん?」



「はっ。悪りぃ。ぼーっとしてた」



あっぶねー。



そんないきなり覗き込まれたら…。



「ちょっと姉貴にメールしてもいいか?たぶんまだ寝てるだろうから」



「うん。全然いいよ〜」



ニコニコしながら日野は答えた。



オレはすばやく今から日野ン家を出ることと、なるべく一緒にいてほしいことを姉貴にメールした。



「よしっ。行くか」



「うんっ」



オレが歩き出すと、日野はちょこちょこしながらオレにスピードを合わせて歩き出した。



ははっ。



そんな急がなくてもいいのに。



オレはなるべくスピードを落として、日野に合わせて歩いた。



なんかいいな、こーゆー時間。



好きなヤツが隣を歩いてるだけで、ホッとする。



この時間がすごく心地いい。
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