初恋はイケメンヤンキー
キョロキョロと部屋を見回して時計を探した。



あ、あった。



3時…。



え?!



もう3時過ぎ?!



あたしどれだけ気失っちゃってるの!



せっかく水沢くんの家に来れたのにぃ。



なんか、水沢くんにすっごく申し訳ないよ…。



あたしはそっと水沢くんの頬を撫でた。



「…ん?」



ビクッ



お、起こしちゃった!



「あー、おはよ。」



水沢くんはそう言ってふにゃっと笑った。



ドキ…ン



「お、おはよっ。ごめんね。あたし意識失っちゃって…」



「いやいや。こっちこそ悪りぃな。姉貴があんなで」



「あ、はは。…でも面白そうなお姉さんだね」



あたしがそう言うと、水沢くんは「くあぁぁ」と大きくアクビと伸びをしてから否定した。



「アイツは面白くなんかねぇよ。ただのバカだっ…う゛…」



「きゃっ」



最初、何が起こったのかわからなかったけど、どうやら水沢くんが言い終わった直後にお姉さんが飛び蹴りを食らわせたらしい。



飛び蹴りはかなり強烈だったらしく、水沢くんはベッドの横で倒れている。



い、痛そう…。



水沢くん、大丈夫かなぁ?



あたしがオロオロしていると、お姉さんが話しかけてきた。
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