初恋はイケメンヤンキー

「そ、そんなんじゃ…！！///」



「ふふふっ。素直になりな、圭斗」



「素直だよ！」



……。



なんか、この2人の姉弟ゲンカ(?)楽しそうだなぁ。



やっぱりお姉ちゃんってなんだかんだ言って、妹、弟がかわいいのかな？



あたしは妹だからよくわかんないけど、そんな感じがする。



あたしがニコニコしながら、微笑ましくクチゲンカをしている水沢くんと晴海さんを見守っていると…。



「いい加減折れろ！」



「うげ！！」



「…水沢くん、大丈夫？」



またも晴海さんの蹴りが飛んだ。



水沢くんは顔面に食らったらしく、顔を押さえてうずくまっている。



「あ、千夏ちゃん、ごめんね。あたしもう帰らなきゃ。じゃあね〜」



「えっ？！あ、はい。さようなら」



あたしに一言いって、晴海さんは慌ただしく部屋を出て行った。



な、なんか落ち着きのない人…なのかも。



それより…。



「水沢くん、本当に大丈夫？」



「ん゛ーーー…。大丈夫」



うずくまったまま水沢くんは答えた。



…本当かな？