初恋はイケメンヤンキー
「うんっ。あたしもね、お姉ちゃんがいるの。8歳も上なんだけどね」



自然と顔がほころぶ。



「優しくて、いつもあたしの相談に乗ってくれて、綺麗で…。あたしの尊敬する人」



水沢くんはあたしの話をただ優しく微笑みながら静かに聞いてくれている。



少しドキッとした。



ーーーー



その後も水沢くんはあたしの話を静かに聞いてくれた。



「めっちゃいい姉ちゃんだな。なんか日野がこんな性格なのがわかった気がする」



そう言って水沢くんは「ははっ」と笑った。



え、それっていい意味?悪い意味?



どっち??



わかんない。



「ばか。いい意味に決まってんだろ」



ビシッ



「いたいっ」



あたしが考えていた事は、水沢くんには丸わかりだったようで、頭にチョップされた。



すごく優しかったけどね。



…それより、いい意味、かぁ。



よかった。



自分の性格ってよくわからないから、悪い意味だったらどうしよかと思った。
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