お嬢様生活
幼稚園のときだって。

おしゃれが好きな私はいつだって

ブランド物の服を身に着けていた。

「ねえ、美代ちゃん。

 私もおすな遊びしたい。一緒にやろ」

だた一緒に遊びたかっただけだった。

「だめだよ、秋ちゃん。

 ママがね、秋ちゃんのお服が汚れることは

 させちゃだめだよって言ってたもん。

 おすな遊びは秋ちゃんはだめ。」

友達なんて一人もいない。

「お嬢様」という立場が

ずっと私を苦しめていた。

でも純は私を秋として見てくれた。

偽って出来た初めての偽りの友達。

私の偽りの親友。

偽りでもとてもうれしかった
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