お嬢様生活
「お時間よくて。

 何用でしょう?」

青羽さんとは出来るだけ関わりたくな

かったのに。

だって、用件なんて分かり切ってるから

「あの・・・この前私達があなたにした事

 ご両親には言わないでくださぃ・・・」

消えそうな声で話す青羽さんが、

私を苛めていた人だと思うと

正直、笑えて来る。

「それは、私が本郷 秋だから?」

「・・・」

沈黙が肯定を表す

「おねがいします、秋様」

「はぁ?何それー。

 青羽、あんた本郷さん苛めてたんでしょ

 清水 秋の時。

 清水から本郷に変わっただけで

 『苛めたこと黙ってて』?

 調子よすぎない?

 苛めたなら、苛めたで

 しっかり責任もちなさいよ」

「うっ・・・」

「あの、あなたありがとう。

 でもいいわ。

 青羽さん、言わないから。

 お願い、私に関わらないで。」

「・・・はい」
< 72 / 95 >

この作品をシェア

pagetop