お嬢様生活
「秋、ごめんな。

 こんな暗いのに。

 でも、今会わなきゃ消えちゃう気がしてさ。

 夢に出てきた秋が、

 寂しそうな顔してたから。」

・・・あお君。

あお君には何でも分かっちゃうんだね。

私の心も。

これからのことも。

「大丈夫だよ。

 私は消えないよ・・・」

語尾の消えかけの言葉を。

私はあお君に笑顔で伝えなくちゃ。

心配かけちゃう。

「だよな、ごめんな!」

可愛い笑顔のあお君に

総長の面影なんてなくて。

本当に親切で、心の優しい人。

ああ、ごめんなさい
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