四竜帝の大陸【赤の大陸編】
う、うそ……盗られちゃったの!?
あの術士に?
それとも、もう一人の……?
どうしよう、どうやって取り返したら……あぁ、でも……今は、ここから逃げるのを優先すべき?
誰も見張ってないから、逃げるチャンス……だよね?
「、、、、……、、、?」
ここ……どこなんだろう?
あの術士の家?
身体を丸めたまま、周囲の様子を伺った。
ここには誰もいないけど、外からは人の会話する声や動物の鳴き声……。
外にいる人も、私を連れて来た術士の仲間?
助けを求めるのは、やめたほうがいい……多分。
隙間から差し込む光には、午前中の陽の柔らかさが無いから……午後よね?
「……、、、?」
私が寝かされていたのは薄い絨毯の上で、部屋は……これって、簡易テント?
8畳ほどの広さで、四隅に金属の支柱。
天井は私の身長の1.5倍ほどの高さがあり、絨毯が敷かれてるのは私の下だけで、地面がむき出しの部分には木箱や麻袋が整然と置かれている。
人が過ごす場所ではなく、倉庫……荷物置き場のようだった。
テントの裾が一ヶ所だけ10㎝ほどまくられていて、そこから陽の光が差し込んでいた。
あそこが、このテントの出入り口?
私は四つんばいで、物音をたてないよう注意してそこへと近づいた。
身をかがめて、陽の入ってくる隙間から外の様子を……痛っ!?
「踏み潰されなかったら、手をひっこめな」
テントの外に出した指先を外側から伸びてきた足に踏まれ、慌てて引き戻した。
呆れたような女性の声と共に出入り口の布の合わせ目から、女性が現れる……この人が、私の手を踏んだの?
あの術士に?
それとも、もう一人の……?
どうしよう、どうやって取り返したら……あぁ、でも……今は、ここから逃げるのを優先すべき?
誰も見張ってないから、逃げるチャンス……だよね?
「、、、、……、、、?」
ここ……どこなんだろう?
あの術士の家?
身体を丸めたまま、周囲の様子を伺った。
ここには誰もいないけど、外からは人の会話する声や動物の鳴き声……。
外にいる人も、私を連れて来た術士の仲間?
助けを求めるのは、やめたほうがいい……多分。
隙間から差し込む光には、午前中の陽の柔らかさが無いから……午後よね?
「……、、、?」
私が寝かされていたのは薄い絨毯の上で、部屋は……これって、簡易テント?
8畳ほどの広さで、四隅に金属の支柱。
天井は私の身長の1.5倍ほどの高さがあり、絨毯が敷かれてるのは私の下だけで、地面がむき出しの部分には木箱や麻袋が整然と置かれている。
人が過ごす場所ではなく、倉庫……荷物置き場のようだった。
テントの裾が一ヶ所だけ10㎝ほどまくられていて、そこから陽の光が差し込んでいた。
あそこが、このテントの出入り口?
私は四つんばいで、物音をたてないよう注意してそこへと近づいた。
身をかがめて、陽の入ってくる隙間から外の様子を……痛っ!?
「踏み潰されなかったら、手をひっこめな」
テントの外に出した指先を外側から伸びてきた足に踏まれ、慌てて引き戻した。
呆れたような女性の声と共に出入り口の布の合わせ目から、女性が現れる……この人が、私の手を踏んだの?